オリジナルクッキー完成までの軌跡。

こんばんは。浅田姉こと、浅田雅子です。本日は妹の読みものを予定しておりましたが、ちょっと色々お願いしすぎてパンク気味なので代打で私の読みものをお届けすることになりました。妹のゆるゆる記事を楽しみにしていたみなさま、ごめんなさい!今回は、ゼロから作った犬ブランドの核となるオリジナルおやつを作る上での思考や原材料選定、レシピ完成までの制作過程をまとめています。最後まで読んでいただけると嬉しい限りです!

iicoの読みもの

1.理想のおやつ

クッキー缶での販売を決め、各パッケージの発注や手続きもひと段落し、ようやくクッキーの試作を本格的に始めたのは8月下旬にさしかかる頃。
オンラインショップの制作も始まり、写真撮影や賞味期限検査の日程を考えると遅すぎるタイミング。早々に試作品を完成させなくてはと、はやる気持ちを抑えつつ、どんなおやつにしたいのかどんなラインナップにしたいのか思考をまとめることからスタートした。

まず手作りごはんを作りながら日々感じていることは”栄養バランス”の大切さ。犬ごはんでありがちなのは”タンパク質過多”。私もペット管理栄養士の勉強をするまでは人と犬では違うから…と、ネット記事やSNSで見かける大雑把な情報を頼りに、思い込みで納得しているところがあったと思う。勉強したことを実践したからこそ、タンパク質も炭水化物も脂質も水分も、バランスよく与えることでより健康的に快適に過ごせると痛感している。

だからこそ、おやつの意義とはなんだろう…と、常々考えていた。
おやつはもちろん、犬へのご褒美やコミュニケーションの一端として欠かせないものだと思う。ただせっかく作るのならそこからさらに一歩踏み込んで、不足しがちな栄養を補うことができたり、栄養バランスがギュッと詰まった完全栄養食を目指したい。あくまでおやつは嗜好品。けれど身体に吸収するものだから無駄なカロリーを摂取するのではなく、体にいいものをバランスよく取ってほしいと考えた。
そう考えると、クッキーは材料の選び方次第で理想に近い栄養バランスを実現できるんじゃないかと思う。

2.原材料を選ぶ!

クッキーのベースは米粉とオートミール。
サクサクのクッキーを作るなら小麦粉が一番だけれど、アレルギーになりやすく太りやすい食材という理由から小麦粉は避けたい。そこでまず最初に選んだのがオートミール。メインのおやつをクッキーと決める前からオートミールは使いたいと思っていた食材。炭水化物の中でも食物繊維が豊富でGI値も低い。umuの毎日ごはんでも積極的に取り入れている食材だ。米粉もまたアレンジがしやすいし、なにより姉妹二人とも白米が大好きなので当然のセレクト。米粉の種類は白米と同様に産地によって全く特徴が異なるので、米粉の中でもクッキーに適した米粉を厳選し、採用した。

バターの代わりにはエクストラバージンオイルをセレクト。エクストラバージンオイルとは、化学薬品の使用や加熱処理を行っていない自然の風味を楽しめるオリーブオイルだ。抗酸化作用が高く、ビタミンE が豊富で身体に良い作用が多いこと、加熱にも強いオイルということでオリーブオイルを選択。

砂糖の代わりは迷いに迷った結果、アガベシロップをセレクトした。
当初は蜂蜜を使いたいと考えていたけれど、アレルギー反応を起こす可能性があることから今回は断念。そんなとき、自宅のキッチンに常備しているアガベシロップがたまたま目にとまった。アガベシロップは果糖が主成分の天然健康甘味料。GI 値が低いことが特徴で、穏やかに血糖値を上げることから理想的な甘味料として注目の食材。甘さは砂糖の1.3 倍とも言われているため、ほんの少量を混ぜ込んで嗜好性を高めることができる。
そう、万年ダイエッターだからこその知恵というやつだ。まさかこんなときに役に立つとは。

これでベースが勢揃い。
ここから小型犬でも食べやすい大きさ、シニアでも食べやすい硬さ、そして風味や香りも楽しめるクッキーを目指す。どうせなら日々のごはんで取り入れづらい野菜や身体に優しい素材をフレーバーとして取り入れよう。そんなアイディアや閃きを形にすべく、ひたすら試作する日々が続いた。

3.完成のとき。

クッキーが焼き上がると、窓際で寝ていた愛犬umu(事務所内では会長と密かに呼ばれている)が起きて様子を見にやってくる。その様子は本当に会長然としていて「どれどれ、味をみてみようか」と、さも当然の顔をしておすわりをされてしまう。仕方ないから結局できたばかりのクッキーを一粒ずつお試しする試食会が開始される。一通り食べ終わると、やれやれもう終わりか…といった風情で窓際の一番日の当たる場所に横たわり、大きなため息をついてまた夢に落ちていく。まさに窓際族。なんていい役職!

しかし、そんなumuの試食もまんざら不要なものでもない。
というのも、犬は本来飲み込むことができる大きさの食べ物は丸呑みする生き物だ。umuもよく噛まずに飲み込むことが多かった。けれど初めて食べる物や美味しいと感じているだろう香りの良い食べ物(特に果物)を食べるとき、それが丸呑みできるサイズのものでも、よく噛んで味わっている。そして、できあがったクッキーは実によく噛む。これは完成して数ヶ月経った現在も変わらずによく噛んで食べているので、美味しいと感じているに違いない。

会長のお墨付きをいただいてようやくiicoオリジナルクッキーは完成した。

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4.エピローグ

販売を始めて「前歯のない小型犬のうちの子も美味しそうに食べられた!」「いつも丸呑みするのによく噛んで食べてるよ!」「好き嫌いが多いけどiicoのクッキーは催促がすごい!」といった嬉しいお言葉をいただく機会が増えた。色々な感想をいただき改めて、それぞれの家庭のイイコたちと繋がっていく喜びを感じる日々。イイコたちの血肉にiicoのおやつが流れてると考えるだけで嬉しくてありがたくて仕方ないのにさらに嬉しいお言葉までいただけてただただ感謝です。本当に。いつもありがとうございます。

今iicoのおやつは全7種類。
米や小麦のアレルギーを持った子には鹿肉ジャーキーやドライキウイを、肉系のアレルギーを持った子にはクッキーを、とセレクトできるように揃えたラインナップではあるけれど、まだまだ全ての犬が食べられるとは言い難い。なかなか適したおやつが見つからない病気やアレルギーを抱えた子たちが安心して食べられるようなおやつを目指して、研究の日々は続く。

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第9回目は21318時に読みものを更新予定です。

販売前からInstagramを中心に活動をしてきましたが、iicoの世界観をよりお伝えするべく、最近Pinterestにチカラを入れています。(妹はそのため多忙。そのためだけではない!と怒られそうだけど…)
Pinterestは情報を保存しておけるコンテンツ。オンラインショップのトップページよりiicoページに飛べますので、ぜひそちらでもiicoワールドをお楽しみくださいませ!


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